劇場版AIR

出崎監督は原作をやったことがないそうですが、
そうだろうなと思いつつ観ていました。
しかしストーリーの解釈はきっちりされています。
悪い意味ではなく、一般向けに良く昇華(消化)されているなと。
私は原作ファンですが、AIRと言うゲームは
やはりプレイヤーとしてやるから面白いストーリーなのであって、
むしろ一本道のシナリオで原作を忠実に再現するのも意味がないと思っています。
また名のある監督なら自身の作家性を求められるのも必然な訳で、
それほど原作に思い入れがなく、自分の思った解釈を実行した結果が
出崎監督のAIRではないかと思います。
まあ作風的にはなんか古臭さを感じないでもないですが、
度々出てくる劇画調な一枚絵とか、
昔観たガンバの冒険もこんな感じだったような…
一つの映画作品としてみた場合は佳作と言ったところですかね。
原作が自分にとって余りにも衝撃的だったせいもあるでしょうけど。
しかし鳥の詩の中途半端な歌詞の切り方はどうにかならないのでしょうか?
時間的な制約の多いTVならともかく、
劇場版は尺をあわせるのは曲ではなく映像だろうと。