涼宮ハルヒの憂鬱 第04話 「涼宮ハルヒの退屈」

アキバblogさんによると「原作ライトノベルは書店売上げ集計速報が、以前の3倍以上に跳ね上がったらしい。」とのこと。
どうやらあの第01話は原作未読者に対してはかなりの効果があったようですね。
ただ私としてはここで原作を読んでしまうのはちょっともったいないぞ言いたいです。
アニメ版では第01話に限らず、第04話でも原作上の時系列が(物語上の時系列は原作でも結構前後するのですが)再構成されています。
また個々の話自体かなり原作に忠実な内容となっているのも大きなポイントです。
これは原作未読者にとっては既読者とは違う展開での楽しみを得られ、
逆に原作読者にとっては分りきった展開をどう変えるのか?と言う楽しみがあると言うことです。
ある事柄を知っていて見る場合とそうでない場合とでは双方で違った視聴体験が出来ると思うのですが、
これは原作物のアニメとして、少なくとも自分の記憶では今までにない挑戦的な試みと言えます。
例えば清涼院流水の小説(大説)ではノベルス版から文庫化するときに敢えて時系列を構成し直したり、
読者自身に読む順を決めさせたりしてそれぞれの読者にそれぞれの読書体験をさせる、
と言う試みをしているのですがそれによく似ています。
既読者の原作ファンに対してはいかにして同じ作品を再度楽しんでもらうか、
さらに未読者に対しては既読者と違うオリジナルの楽しみを与えられるか。
これは作者なりのサービス精神の顕れに他なりません。
アニメ版涼宮ハルヒの憂鬱でも清涼院流水と同様に
いかに作品を面白く見せるかと言う原作に対しての深い理解とリスペクトを感じます。
原作未読者は是非、最終回まで原作を読まずにアニメを楽しんで欲しいと思います。